平成30年度 食料自給率は37%と平成29年度から1%減

 6日農水省は平成30年度の食料自給率は29年度から1%減少し、37%であったと発表した。平成30年は天候不順で小麦、大豆の国内生産量が大きく減少したことが大きな原因とされている。

 農水省は令和7年までに食料自給率を45%まであげることを目標にしているが、平成21年度以降40%を超えたことがなく、食料自給率はここ10年増加していない。

 食料自給率はカロリーベースと生産額ベースの2種類が存在し、それぞれ農水省では下記のように定義している。
カロリーベース
「日本食品標準成分表2015」に基づき、重量を供給熱量に換算したうえで、各品目を足し上げて算出。これは、1人・1日当たり国産供給熱量を1人・1日当たり供給熱量で除したものに相当。

生産額ベース
「農業物価統計」の農家庭先価格等に基づき、重量を金額に換算したうえで、各品目を足し上げて算出。これは、食料の国内生産額を食料の国内消費仕向額で除したものに相当。

平成30年度の食料自給率

食料自給率の詳しい解説についてはこちら

 平成30年度はカロリーベースの食料自給率も低下しており、それは米の消費が減少する中、主食用米の国内生産量が前年並みとなった一方、天候不順で小麦、大豆の国内生産量が大きく減少したこと等が原因とされている。

 同じく生産額ベースの食料自給率も減少しており、野菜や鶏卵等の単価下落により国内生産額が減少した一方、魚介類の輸出増加等により国内消費仕向額も減少したが原因とされている。

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