12月の野菜価格予想。好天に恵まれ全体的に安価で取引される見込み

冬野菜

 12月6日、農水省は東京都中央卸売市場に出荷される野菜の価格見通し(平成30年12月)について、主産地等から聞き取りを行いその結果を公表した。10月下旬以降気温も高く、天候も良かったため日射量が多く野菜の生育も非常に良かった。そのため、品質も高く収量も多くない全体的に野菜価格が平年よりも安価で取引される見込みとなった。

▶平年より高値で取引される見込みとなる野菜
たまねぎ

たまねぎ
 北海道において、6月中旬から7月上旬にかけての長雨に加えて、7月中下旬の高温、少雨に伴う生育の低下により、小玉傾向となった地域があったため、在庫数量が減少。このため、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。

▶平年より安価で取引される見込みとなる野菜
だいこん、はくさい、キャベツ、レタス、きゅうり、ナス、ピーマン、トマト

だいこん
 千葉県及び神奈川県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、9月の長雨、日照不足や台風第24号に伴う塩害により、生育が遅延したほ場で生育が回復し、出荷が後ろ倒しとなった。また、9月の天候不順の影響が小さいほ場や、影響がないほ場では、肥大が良好となり、太物傾向となった。加えて、生育も前進傾向。これらのことから、11月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。千葉県及び神奈川県において、12月も出荷数量が多い状況が続く見込み。

はくさい
 茨城県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、9月の長雨、日照不足や台風第24号に伴う風害により、生育が遅延したほ場で生育が回復し、出荷が後ろ倒しとなった。また、9月の天候不順の影響が小さいほ場や、影響がないほ場では肥大が良好となり、大玉傾向となった。加えて、生育も前進傾向。これらのことから、11月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。茨城県において、12月も出荷数量が多い状況が続く見込み。

キャベツ
 愛知県、千葉県及び茨城県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、9月の長雨、日照不足や台風第24号に伴う被害により、生育が遅延したほ場で生育が回復し、出荷が後ろ倒しとなった。また、愛知県及び茨城県において、9月の天候不順の影響が小さいほ場や、影響がないほ場で肥大が良好となり、大玉傾向となった。これらのことから、11月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。愛知県、千葉県及び茨城県において、12月も出荷数量が多い状況が続く見込み。

レタス
 静岡県及び長崎県において、11月上旬以降、気温が平年を上回って推移したため、肥大が良好となり、大玉傾向となったことから、11月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。茨城県において、生育が平年並みであるものの、静岡県及び長崎県において、12月も出荷数量が多い状況が続く見込み。

きゅうり
宮崎県において、10月下旬以降、日照時間が平年を上回ったため、生育が良好となり、着果状況が良好となったことから、11月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。千葉県及び埼玉県において、生育が平年並みであるものの、宮崎県において、引き続き着果状況が良好であるため、12月前半も出荷数量が多い状況が続く見込み。宮崎県において、11月中旬以降、日照時間が概ね平年並みで推移したため、開花状況が平年並みとなったことから、12月後半の出荷数量は平年並みに戻る見込み。

ナス
 高知県及び福岡県において、10月下旬以降、日照時間が平年を上回ったため、生育が良好となり、着果状況が良好となったことから、12月前半の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。高知県及び福岡県において、11月中旬以降、日照時間が概ね平年並みで推移したため、開花状況が平年並みとなったことから、12月後半の出荷数量は平年並みに戻る見込み。

トマト
 愛知県において、生育が平年並みであるものの、熊本県及び栃木県において、10月下旬以降、気温及び日照時間が概ね平年を上回ったため、生育が良好となり、開花状況、着果状況ともに良好となったことから、12月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。

ピーマン
茨城県において、生育が平年並みであるものの、宮崎県及び高知県において、10月下旬以降、日照時間が平年を上回ったため、生育が良好となり、着果状況が良好となったことから、12月前半の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。宮崎県及び高知県において、11月中旬以降、日照時間が概ね平年並みで推移したため、開花状況が平年並みとなったことから、12月後半の出荷数量は平年並みに戻る見込み。

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