庁舎整備で初めてCLTパネル工法を採用した施工進捗について

丸太

林野庁・国土交通省は、嶺北森林管理署(高知県長岡郡本山町本山)と西都児湯森林管理署(宮崎県西都市妻)の官庁営繕事業において、国の庁舎整備として初めてCLTパネル工法を採用することを決めた。

CLTとはCross Laminated Timberの略で、ひき板(ラミナ)を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料のこと。
1995年頃からオーストラリアで発展した木質材料で、スイスなどでは7階以上の建築物や動物園の骨格に使用されている。

また機能面においてもCLTは高い耐熱性、耐炎性、遮断性を持ち、木質を表面に見せることで木の温かみのある空間の演出にも向いている。
更に木材は持続可能な循環型資源であり、森林資源を活用した省CO2型の建築物を立てることができることから機能性と環境面の両面から近年注目を集める木質系材料となっている。

日本においても2016年4月にCLT関連の建築基準法告示が公布・施行され、CLTの一般利用がスタートしている。

今回の庁舎整備にCLTパネルの採用は公共建築物に積極的に木材利用を使用するという「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」に基づいたものである。