14日農研機構は動物衛生研究部門は、国内で26年ぶりに岐阜県で発生した豚コレラの原因ウイルスの塩基配列解析を行い、その結果、当該ウイルスは海外から侵入した可能性が高いことがわかったと発表した。今後、ウイルスの詳細な解析を進めていくという。
豚コレラウイルスは、ウイルス遺伝子の特定の領域の遺伝子配列によって3つのグループ(Genotype)に分けられ、さらにサブグループ(Subgenotype)に細分されています。国際的な塩基配列のデータバンクに登録されている豚コレラウイルスとの照合から、2018年9月9日に岐阜県で確認された感染豚から検出されたウイルスはSubgenotype 2.1のグループに属していた。
また、①国内で使用されるワクチン株を含め、多くのワクチン株はGenotype 1のグループに属すること、②Subgenotype 2.1のグループに属するウイルスはこれまで日本で検出されていないこと、③Subgenotype 2.1に属するウイルスは、ヨーロッパやアジアで検出されていることから、当該ウイルスは海外から侵入した可能性が高いと考えられる。
今後、当該ウイルスについて、抗原性並びに感染試験を含めた病原性の詳細な解析を行っていく。