カナダへの日本産リンゴ輸出解禁へ

木になるリンゴ

 8日農水省は、カナダは、日本産りんご生果実の輸入について、袋かけ又は殺虫処理(臭化メチルくん蒸等)等の植物検疫条件を課していたが、日カナダ間の植物検疫協議の結果、園地での病害虫発生調査など複数の措置を組み合わせた新たな輸出植物検疫条件により、日本産りんご生果実の輸出が解禁されと発表した。

カナダは、日本産りんご生果実について、カナダが侵入を警戒する病害虫が我が国で発生していることを理由に、収穫までの袋かけ又は収穫後に行う殺虫処理(臭化メチルくん蒸又は臭化メチルくん蒸及び低温処理)等の一定の植物検疫条件を満たしたもの以外の輸入を禁止していた。農林水産省は、産地からの要望を踏まえ、袋かけや殺虫処理を必要としない、輸出に取り組みやすい条件について、カナダの植物検疫当局と技術的協議を積み重ねてきた。
 その結果、6月7日付け(カナダ時間6月6日)で、日本産りんご生果実の輸出に係るカナダの改正規則が公表され、登録生産園地における病害虫発生調査、トレーサビリティーの確保、再汚染防止等の措置を一連のものとして講じることにより、病害虫のカナダへの侵入リスクを無視できる水準に抑え込み、かつ産地が取り組みやすい新たな輸出検疫条件での輸出が可能となった。

 平成29年度の日本産リンゴの輸出量は32,010トン(約129億円)となっており、主な輸出国は台湾、香港、タイなどの東南アジア諸国が中心となっている。海外で流通しているリンゴは小玉の比較的酸味の強いリンゴが主流となっているが、近年日本の大玉の甘みの強いリンゴも人気となり始めている。今回カナダへのリンゴ輸出が解禁されたことにより、日本のリンゴ輸出量が増加することが期待されている。

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