6月の野菜価格予想。全体的にほぼ平年並みで推移するものの一時期大根が高騰する見通し

大根の画像

6月1日、農水省は東京都中央卸売市場に出荷される野菜の価格見通し(平成30年6月)について、主産地等から聞き取りを行いその結果を公表した。全体期に平年並みで価格が推移する予想となるが、3月の平均気温が平年を上回ったことから馬鈴薯、人参、白菜の出荷量が多くなり安価で取引される見込みとなった。一方で気温上昇により生育が進み平年より出荷時期が早まった大根は圃場に残っている量が少なくなり6月中旬ころまでは平年より高値で取引されると予想されている。

価格高騰が予想される野菜
ダイコン

価格が安価に推移することが予想される野菜
ニンジン、ハクサイ、バレイショ

ダイコン
 千葉県において、生育期間の気温が平年を上回ったことから、生育が前進し、出荷が前倒しとなったため、ほ場に残っている量が少なくなった。また、後続の産地である青森県において、4月の低温に伴い生育が遅延。これらのことから、5月下旬以降出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。北海道において、生育は平年並みであるものの、青森県及び千葉県において、出荷数量が少ない状態が続くため、6月前半の価格は平年を上回る見込み。6月後半は、青森県において、生育の回復が見込まれるため、出荷数量、価格ともに平年並みに戻る見込み。

ニンジン
 千葉県において、3月上旬以降気温が平年を上回ったことから、生育が良好となり、太物の発生が多いため、出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。

ハクサイ
 茨城県及び長野県において、生育期間の気温が平年を上回ったことから、生育が前進し、出荷が前倒しとなったため、5月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。茨城県において、出荷の前倒しにより、ほ場に残っている量が少なくなりつつあるものの、長野県において、引き続き生育の前進により出荷数量が多い状態が続くため、6月も価格は平年を下回る見込み。

バレイショ
 長崎県及び静岡県において、3月上旬以降の気温が平年を上回ったことから、生育が良好となり、大玉傾向となったため、出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。

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