平成28年 収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)の支払実績は約178億円

畑で作業する農家さん

 9月29日、農水省は平成28年の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)の支払い実績が178.7億円であったと発表した。平成28年は米価格は上昇したものの、標準的な収入源を下回る地域もあり、支払い件数は57,064件となった。

 平成27年は332億円と、昨年と比べて約47%減となった。都道府県別で見ると北海道が約100億円となっており、昨年9月の大雨により米などの収量が減少したことが影響した。

 収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)とは、天候不順などによって収量や収入が減少した場合、国と農業従事者の積立金により補填する制度のこと。基本的には収入が減少した場合、その9割りが補填される。農業従事者の積立基金は、加入時に下落率が10%以下、もしくは20%まで対応できるものと選択できるようになっている。また、国からの補填金額は積立金の3倍までと設定されている。
対象品目は米、麦、大豆、てん菜、でん粉原料用馬鈴薯。
ナラシ対策の説明図