国内初 長野県でテンサイシストセンチュウを確認 アブラナ科植物に被害

テンサイシストセンチュウ

1日農水省は、長野県諏訪郡原村の一部のほ場においてアブラナ属等の作物に甚大な影響を及ぼすおそれのある重要病害虫であるテンサイシストセンチュウの発生を国内で初めて確認したことを発表した。

テンサイシストセンチュウは土壌を介して広がることから、適切に処理を行えば急速に広がるおそれはないとする。
なお、テンサイシストセンチュウは人や家畜には無害であり、テンサイシストセンチュウが付着した植物を食べても問題はないとのこと。

<テンサイシストセンチュウとは

テンサイシストセンチュウ(Heterodera schachtii A.Schmidt)とは野沢菜、カリフラワー、ブロッコリーなどのアブラナ科の植物やテンサイに寄生し、韓国、カナダ、アメリカ、オーストラリアに多く見られ、今まで日本国内で発見されたことはなかった。
その名の通りテンサイに寄生した場合被害が甚大となり、生育の遅れや黄化症状、地上部のしおれなどが見られ、枯死する場合もある。被害株の地下部はひげ根が異常に増え、奇形となることが特徴である。また人体への影響はなく、被害を受けた植物を摂食しても人体への影響はない。

今回長野県の諏訪郡原村でテンサイシストセンチュウが発見され、国内での発見は初となる。
今後農水省は発生原因の特定や、そのほ場内の土壌消毒など蔓延防止を徹底するという。