28日平成30年産の水田における作付状況(平成30年9月15日現在)を発表した。全国の主食用米の作付面積は138.7万haと昨年と比べて微増となったが、飼料用米の作付けは約10%減少し、代わって輸出を主目的とした新市場開拓用米が約4倍に増加した。
平成30年産の水田における作付け面積は、全体では1.6万ha増と微増となった。都道府県別で見ると、東日本のほとんどの県で主食用米の作付面積が拡大。山形を除く東北6県で増加、特に秋田県では6.95万haから7.50万haと約8%の増加となり、全国的にも最も作付け面積の増加量が大きかった県となる。また水田の作付け面積の最も大きい新潟県(10.5万ha)も更に約2%作付け面積が拡大した。一方で西日本の県では愛知、三重、兵庫、島根、愛媛、熊本の6県を除く県で微減となった。特に鹿児島県で6.6%減少と減少率の最も高い県であった。
また、今年は輸出を主目的とした新市場開拓用米が昨年の1,000haから4,000haへと4倍増加した。今年の1月からは全農が中国最大手ECアリババで日本産米の販売を開始、8月にはベトナムへの玄米輸出が解禁されたことなどが作付け面積の増加を後押ししたと考えられる。県別では北海道で537ha、新潟県で866haと新市場開拓用米の作付け面積が大きく上昇した。
今後、主食用米の作付け面積が大きく伸びることは予想しにくいが、新しい販路として海外に目を向けた新市場開拓米の作付けが増加することが予想される。
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