農水省は2018年1月25日より、オーストラリアへの日本産柿の輸出が解禁されることを発表した。昨年10月にはアメリカへの輸出も解禁され、今後、日本産柿の輸出量増加に伴う生産面積の拡大が期待される。
オーストラリアは、日本産かき(柿)生果実について、豪州が侵入を警戒する病害虫が我が国で発生していることを理由に、臭化メチルくん蒸等の一定の植物検疫条件を満たしたもの以外の輸入を禁止していた。農水省は、臭化メチルくん蒸処理によらない植物検疫条件での豪州向け日本産かき(柿)生果実の輸出が可能となるように、オーストラリアの植物検疫当局と技術的協議を積み重ねてきた。その結果、1月25日付けで、日本産かき(柿)生果実の輸出に係る豪州の改正規則が公表され、臭化メチルくん蒸処理によらない、新たな植物検疫条件を満たすかき(柿)生果実の輸出が可能となった。
ただし、生産園地において、カキノヘタムシガに対する調査を行い、その記録を保管することや、植物防疫所の登録を受けた選果こん包施設において、植物防疫所に登録された選果指導員の指導の下、梱包を行うなどの検疫条件付きとなる。詳細については最寄りの植物防疫所に相談すること。
また、臭化メチルくん蒸による糖度や酸度など、味への影響はないが、果実の色彩に影響を与えるという研究結果(一部果実に限り)もあり、臭化メチルくん蒸の手間や時間、品質への影響を軽減できることは生産者や流通業者にとっても輸出拡大の可能性を高める。
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