日本初、生産者がスマホアプリでリアルタイムに農産物直売所の売り場画像をチェック
日本ユニシスは、松本ハイランド農業協同組合(以下 JA松本ハイランド)と、生産者による農産物直売所への出荷作業を効率化し、生産者の所得向上を目指す、直売所販売支援サービスを共同で開発することに合意したと発表した。
11月13日から長野県東筑摩郡の農産物直売所「ファーマーズガーデンやまがた」において、クラウドとAI(人工知能)技術を活用し、日本で初めて生産者がスマホアプリで売り場画像をリアルタイムにチェックできるサービス「つながるファーマーズ」の実証実験を開始する。
生産者がスマホアプリで売り場の“いま”の画像を確認することにより、生産者は農産物の売れ行き状況をリアルタイムかつ直感的に把握し、適切な出荷・陳列、出荷作業の効率化を実現できる。直売所を訪れるお客さまのプライバシーを確保するため、AI技術を活用して店舗内カメラの画像を加工し、お客さま個人の判別ができない状態で売り場の画像を公開する。
【「つながるファーマーズ」実証実験の概要】
場所:ファーマーズガーデンやまがた(長野県東筑摩郡山形村1579-1)
期間:2017年11月13日(月)~2018年3月31日(土)予定
検証する機能:
1.直売所に出荷する生産者向けに、売り場の状況を画像でリアルタイムに共有する機能
2.AI技術による動体除去技術を活用したお客さま情報の画像映り込み防止機能
期待する効果:
1.直感的な販売状況提供による、生産者の出荷意欲の向上、出荷作業の効率化
2.適切な出荷・陳列による、販売機会の損失回避、生産者の所得向上、直売所の売上向上
3.直売所職員の作業負荷軽減、および直売所の活性化による直売所職員の販売意欲の向上
4.お客さまへ店舗内の様子、作物の陳列状況を配信することによる集客力の向上
【背景】
生産者が自ら地場農産物を出荷・陳列するJA農産物直売所は、「新鮮・安価・安心」が地域消費者に受け入れられて日本全国に広がり、生産者の所得増にも繋げる。しかし陳列スペースに限りがあるため、農産物は午前中にはほぼ売り切れて午後には品薄となり、「来店者はあるのに、売る物がない」など販売機会を損失している。また直売所職員は、欠品を避けるために生産者へ電話やメールなどで追加出荷を依頼するが、これが多大な負荷になっている現状がある。現在多くの農産物直売所では同様の課題を抱えており、早急な解決が求められている。
【今後の展開】
日本ユニシスは、JA松本ハイランドとの実証実験の結果を踏まえて「つながるファーマーズ」の商品化を進め、全国農産物直売所への展開を目指す。
また今後は、日本ユニシスのAI関連技術体系「Rinza®」を活用し、直売所を訪れる客の属性分析(性別、世代など)、POS情報(購入情報)と連携したマーケティング支援機能の提供、さらに消費者へのタイムリーな売り場画像の提供なども予定している。
こうした直売所販売支援サービスへの取り組みを通じて、農産物直売所および農産物生産活動の活性化を図り、消費者への新鮮・安価・安心な農産物の提供と、地域生産者の所得向上を支援する。日本ユニシスは、今回の取り組みをきっかけに、アグリビジネス分野への取り組みを本格的に開始し、日本の農業の活性化に貢献する新しいエコシステムの創造を進めていく。
松本ハイランド農業協同組合
https://www.ja-m.iijan.or.jp/
日本ユニシス株式会社
http://www.unisys.co.jp/index.html
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