平成28年の木材自給率は34.8% 6年連続の上昇

スギ林の写真

 26日林野庁は平成28年の木材自給率を発表した。発表によれば平成28年の木材自給率は34.8%と6年連続の上昇という結果になった。総需要量は7,807万7千㎡で前年に比べ3.9%増加、国内生産量は2,714万1千㎥で前年に比べ8.9%増加し、輸入量は5,093万6千㎥で前年に比べ1.4%増加した。

 総需要量は前年と比較して3.9%増となったが、これは用材が1.5%、しいたけ原木が4.1%、燃料材が46.6%増加したことによる。特にしいたけは2011年から2012年にかけて、福島原発の事故の影響を受けて生産量が一時的に減少したが、2013年以降は増加している。また、平成28年には全国で約17ヶ所の再生エネルギー発電施設が開設し、国内で木質バイオマスの使用量が増えたことが理由として挙げられる。

 木材の国内生産量は2,714万1千㎡と昨年と比較して8.9%増加した。また輸入量の増加は1.6%にとどまった。木材自給率が6年連続で増加し、くない生産量の増加量は輸入増加量の約3倍となる。

 国内で生産される材木は建築資材だけでなく、しいたけの原木や木質バイオマスエネルギーに使用されるなど、木材の新しい利用方法の広がりが今後も期待される。
材木使用量の変化