農林水産省は7月26日、向こう1ヶ月の主要な病害虫の発生予察情報(発生予報)を発表した。
発表によれば斑点米カメムシ類の発生が東北から九州に亘る地域で多くなると予想され、特に、移動性の高い飛翔性のアカスジカスミカメ及びアカヒゲホソミドリカスミカメの発生が多くなるとされている。
斑点米カメムシ類の発生が、東北から九州の広い範囲において多くなっており、本年はこれまでに13県から注意報が発表されている。斑点米カメムシは、水田周辺の雑草に生息し、出穂期になると水田に侵入し穂を加害する。
アカスジカスミカメは体調5〜6mmほどで北日本の太平洋側や中国近畿地方に生息しており、水稲出穂期以後に発生する第2世代以降の成虫が水田に飛来侵入し、吸汁加害する。吸汁されると水分がなくなり硬化し、食味が落ち色も変色する。
またアカヒゲホソミドリカスミカメは北日本の日本海側に多く生息しており、同じく吸汁被害を及ぼすカメムシである。
これらカメムシは水田に生育している水田雑草で生息、産卵を行うため水田の雑草をこまめに刈り取ることが防除としては最も効果的とされているが、出補直前での刈り取りは、生育場所を失った成虫が稲に飛来するためむしろ被害を広げるとされている。そのため出補時期の10日前以上には草の刈り取りを終わらせることを推奨している。