祖母・傾・大崩とみなかみのユネスコエコパーク登録が決定

みなかみの滝

平成29年6月12日~15日までの日程で、フランスで開催された「第29回人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会」において、「祖母・傾・大崩(そぼ・かたむき・おおくえ)」及び「みなかみ」を、ユネスコが実施する生物圏保存地域(国内呼称:ユネスコエコパーク)に登録することが決定された。「祖母・傾・大崩」と「みなかみ」のユネスコエコパークの登録は2016年の「屋久島・口永良部島」以来となる8事例目となる。

生物圏保存地域(国内呼称:ユネスコエコパーク、英名:Biosphere Reserves(BR))とは、生物多様性の保全、持続可能な開発、学術研究支援を目的として、昭和51年(1976年)に、ユネスコが開始した制度。ユネスコエコパークの登録は、各国からの推薦を基に、「人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会」において審議、決定される。

「祖母・傾・大崩」と「みなかみ」は2016年8月に開催された「日本ユネスコ国内委員会自然科学小委員会人間と生物圏(MAB)計画分科会」で推薦が決定し、今回フランスで開催された生物圏国際調整理事会において登録が決定された。

▶祖母・傾・大崩
構成自治体
大分県:佐伯市・竹田市・豊後大野市
宮崎県:延岡市・高千穂町・日之影町  2県6市町

九州最高峰級の九州最高峰級の山々からなる急峻な山岳地形と美しい渓谷で、イチイガシなどの照葉樹林からブナなどの夏緑樹林までの幅広い植生と、ニホンカモシカやソボサンショウウオ、無斑アマゴなどの希少動物も生息している豊かな生態系の広がる山岳地域

▶みなかみ
構成自治体
群馬県:みなかみ町
新潟県:魚沼市・南魚沼市・湯沢町

群馬県と新潟県の境界の山稜で太平洋側と日本海側の大気がぶつかる世界でも有数の豪雪地帯で標高2,000mに満たない地域にもかかわらず氷河の痕跡も確認されている。特殊な地形・地質や、日本海側と太平洋側の気候条件の移行帯であることなどから多様で希少な生態系が見られる。