テラスマイルでは、 農業経営におけるデータの活用を、 DX化が推進される今の時代に普及し、 時代を一歩前に進めるべく、 自社内で活用されているツール・機能の一部を、 農業データ基盤 WAGRI上で公開していくこととした。 その第一弾として、 、 会員向けに「センサーコンバータAPI」として公開する。 社内作業の効率化のために開発されたツールであり、 普及によりデータ活用の促進(社会の課題解決)を目的としていることから、 基本的にWAGRI会員へは無償で提供し、 業務に活用頂きたい。
▷テラスマイルという会社とRightARM(ライトアーム)の取組
テラスマイル株式会社(本社:宮崎県児湯郡新富町、 研究開発拠点:静岡県浜松市)では、 創業から7年間、 農業分野にデータを活用するという活動を行っている会社。 創業者がシステムインテグレータの新規事業を担当していた折、 農業法人の立上げと黒字化に向け、 経営管理と原因分析にITとビジネスフレームワークを活用し、 収支改善を進めていた経験がきっかけとなり創業された。
地域と農業という壁の高い業界にチャレンジし、 大手ベンダ時代では経験できない様々な現場での経験を経て、 4年後の2018年に農業経営における収支向上(企業の持続的成長・目標所得の獲得=稼ぐ農業)を目的としたクラウドサービス『RightARM』をリリースし、 現在は主に国の政策であるsociety5.0、 中でも農業のデジタル化を目指す農業産地・法人を中心に、 活用されてる。
2021年、 テラスマイルは、 “自動的に情報を集め、 戦略的にデータを集計・加工・予測し、 分かりやすく伝える。 それにより地域経済が強くなる。 時代が一歩前に進む。 ” をモットーに、 10名の仲間と、 農業のデータ活用・デジタル化から、 楽しく働くまちづくりを追求していく。 今では数が多くなったアグリテックのサービスを提供する企業の中で、 弊社は、 現場力を持ち、 従来は顧客が行っている仕様検討から運用設計・定着まで入り込み、 農業経営者と近い目線でデジタル化を推進できる点が、 国内他社にはないと評価いただいている。 1年1作が多い農業において、 7年間データを活用する現場にいるという経験は、 ユニークなスキル・マインドとなっている。
現在、 テラスマイルでは、 共に働くデータが好きなシステムエンジニア・データエンジニア(浜松・宮崎)を募集している。
RightARMは、 現在、 施設園芸・露地野菜・茶で活用されています。 今年からは県市町村のプロジェクトの中で、 果樹でも活用が開始された。 現在南九州で15箇所(1~10名)の産地部会・生産者グループ、 デジタル化の実装を進める4カ所(40-300ha)の露地野菜 農業法人、 1カ所2品目の集出荷設備で導入・運用が進んでいる。 RightARMは主に、 以下の目的で導入されています。 2020年3月 内閣府 未来投資会議にて、 RightARMが農業のデータ分析企業として事例紹介された。
現在、 JAグループとの事業推進を目指した指名型JAアクセラレータープログラム「Plant&Grow」や、 協業によるビジネス創造活動を目指した 「JR東日本スタートアッププログラム」に参加している。
▷RightARM for WAGRIについて
RightARM for WAGRI(ライトアーム・フォー・ワグリ)は、 農研機構 農業データ連携基盤 WAGRIの会員向けのツール群になる。 弊社がスマート農業の実装やデータ活用の現場で、 業務効率を上げるために開発している様々なツールを、 会員の皆様も活用できるように、 企画した。
テラスマイルでは、 society5.0の時代を迎えるにあたり、 農業経営がデジタル化され、 環境適応という”経営の選択肢”をもつことが重要と考えている。 農業はITベンダ・インテグレータが経験を蓄積できる機会が1年1作と時間がかかる。 熱い志を持った企業が、 弊社と同じ轍を踏み、 回り道をするのではなく、 経験をシェアし、 最短距離で技術革新と持続可能な社会を目指して協力していくことが、 未来に向けて必要だと考えられている。
今後、 志を同じくするベンダ、 インテグレータがアグリテックの普及に必要な技術をシェアし、 顧客価値に向け切磋琢磨しながら、 時代を共に前に進めていけることを、 願っています。 センサーコンバータAPIは、 その第一弾としてリリースする。
※WAGRIとは、 農業ICTサービスを提供する民間企業の協調領域として構築。 2019年4月から農研機構が運営主体として運用を開始した、 農業データ連携基盤のことを指している。
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