ボッシュ、スマート農業ソリューション「Plantect (R)」の販売でソフトバンク・テクノロジーと協業

 東京―ボッシュ株式会社は、 2019年8月、 環境モニタリングとAIによる病害予測機能で構成されるハウス栽培向け農業ソリューション 「Plantect(プランテクト)」の販売協業パートナーとして、 「農林水産省まるみえアグリ」プロジェクトの一環であり農業資材の比較が簡単に行えるソフトバンク・テクノロジー株式会社(以下SBT)のマッチングサービス「AGMIRU(アグミル)」と販売協業を開始する。 この協業は、 農業資材におけるICT分野製品の認知拡大、 及びスマート農業の導入を支援することを目的としたもの。

リニューアルオープンするSBT社 AGMIRU(アグミル)とPlantectの販売協業
 2017年初夏に農業資材の比較サービスとして誕生し、 会員登録数約4,800件を誇るAGMIRUが、 農業の進化を通じ、 日本の自然、 文化、 人々の交流を実現するポータルサイトとして2019年8月末にリニューアルする。 このリニューアルでは、 日本の農林漁村を元気にするために「オープンイノベーション」と「データ活用」で農業ICT革命を起こし、 「消費者と生産者の食を通じた想いの交流」、 「生産者がほしいものを選んで購入、 ほしい人に選んでお届けできる流通システム」、 そして「資材購入から生産、 販売、 会計までのシンプルな一元管理」を実現を狙う。

 Plantectは、 ハウス栽培向けの環境モニタリングとAI を活用した病害予測サービスを組み合わせたボッシュの農業向けサービス。 独自開発した温度湿度センサー、 CO2センサー、 日射センサーを活用し、 全てのハウス栽培作物を対象にハウス内環境の見える化を実現するだけでなく、 92%の精度でトマトの病害リスクを予測する。 ボッシュはこのたび、 AGMIRU上でICT資材を牽引するソリューションとしてPlantectのオンライン販売を開始することで、 農業におけるICT製品のさらなる普及と、 スマート農業がもたらす効果の認知度向上を目指す。

農林水産省 「見える化」シリーズ まるみえアグリ
 農林水産省は平成28年11月29日、 政府の「農林水産業・地域の活力創造本部」において、 「農業競争力強化プログラム」及び「農林水産物輸出インフラ整備プログラム」を決定し、 「農林水産業・地域の活力創造プラン(改訂版)」の中に位置づけた。 「農業競争力強化プログラム」においては、 農業者が資材の購入先や農産物の出荷先を比較して選択できる環境、 ならびに農業の研究成果の情報収集先の整備を目指し、 「資材」、 「流通」、 「研究」の3つの「見える化」ウェブサイトをまとめて、 「まるみえアグリ」として開設している。

新プランと対象病害追加、 さらなる需要創出へ
 Plantectは2017年8月の発売以来、 順調に国内におけるハウス内環境モニタリングサービスの需要を創出していく。 現在提供しているトマト向けの予測可能な病害の種類も、 灰色かび病、 葉かび病に加え、 うどんこ病への対応が2019年4月より可能になった。 また、 2019年9月2日からは、 きゅうりやイチゴに発生する病害へも対応する。
 さらに2019年6月、 お客様の声を反映し、 新たな料金体系である「使いたい時だけプラン」を追加した。 基本セットを購入すると1ヶ月単位での利用が可能となり、 作物の作期に合わせて必要な時だけ利用することで、 不要なランニングコストの抑制につながる。今回のSBT社 AGMIRUとの販売協業により、 より多くの生産者様にICT製品が農業にもたらす価値をご理解いただき、 さらなる販売数拡大を目指す。

韓国市場への進出に向けた情報開示を開始。 韓国K-FARMへ初出展
 2019年7月、 韓国KINTEXで開催されたK-FARM 2019 “Agriculture is the key to the future”にブース出展し、 韓国市場進出に向けた情報開示を行った。韓国市場への公式な展開は2019年冬を予定しているが、 ブースではデモ機の展示をはじめ、 日本での事例紹介、 コンセプトムービーの放映、 販売パートナーとの商談窓口を設置し、 韓国市場へ向けた初の情報提供の場を設けた。

Plantectに関する情報は、 公式サイト( http://www.bosch-plantect.jp/index.html )をご参照。

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