【速報値】2019年1-6月(上半期)の農林水産物・食品の輸出実績

 9日農水省は2019年1-6月(上半期)の農林水産物・食品の輸出実績を発表した。輸出額の総額は4,486億円と前年同期比2.9%の増加となった。また、農作物については2,864億円と前年同期比9.0%の増加であった。
 
実績数値
輸出額:4,486億円 (+2.9%)
農産物:2,864億円(+9.0%)
林産物:193億円(+4.3%)
水産物:1,430億円(▲7.5%)
※比較は2018年1-6月期

 農作物について品目別で見てみると、アルコール飲料の輸出額が約362億円と最も多く前年同期比でも+24%となった。アルコール飲料の輸出額の約1/3が日本酒で、日本酒も輸出額120億円と前年同期比で+15.4%となった。近年の海外での日本酒ブームが後押しした結果だ。
 
 また畜産物も堅実に伸びており、特に牛肉が22.2増の132億円、乳牛(乳製品)が29.1%増の93.8億円と伸びた。全体の輸出額は小さいものの、鶏卵が前年同期比56.2%と大きく伸びた。昨年末、アメリカ、台湾に向け食用生卵の輸出が解禁された影響もあると見られている。

 国別で見ると最も輸出額の大きい国が台湾で223億円と前年同期比-0.7%と大きく変化はなかった。中国が16%増の139億円、アメリカが7.6%増の110億円と伸びた。一方で韓国が-12.9%の48億円と昨今の日韓関係の冷え込みに少なからず影響を受けた影響だ。

 日本は2019年の農林水産物の輸出額1兆円を目指しており、このままいけば目標達成しそうな勢いとなっている。

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