8月の野菜価格予想。猛暑の影響により夏野菜が値上がりする見込み

夏野菜

 8月3日、農水省は東京都中央卸売市場に出荷される野菜の価格見通し(平成30年8月)について、主産地等から聞き取りを行いその結果を公表した。7月中旬から続く猛暑と少雨の影響を受け、ピーマン、トマト、ナス、キュウリなど夏野菜が軒並み値上がりする見込みとなる。一方でバレイショ、タマネギが例年より安価で取引される見込み。

価格が安価に推移することが予想される野菜
馬鈴薯(ばれいしょ)、タマネギ

馬鈴薯(ばれいしょ)
 北海道において、生育が平年並みであるものの、収穫が終了した茨城県産や千葉県産の在庫数量が多いため、価格は平年を下回る見込み。

タマネギ
 北海道において、生育が平年並みであるものの、収穫が終了した兵庫県産や佐賀県産の在庫数量が多いため、価格は平年を下回る見込み。

価格が上昇することが予想される野菜
だいこん、はくさい、キャベツ、ほうれん草、レタス、キュウリ、ナス、トマト、ピーマン

だいこん
北海道において、6月中旬以降の長雨、日照不足に伴う生育低下や正品率の低下により、出荷数量が減少したため、7月中旬以降、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。青森県での生育は平年並みであるものの、北海道での生育低下等により、8月前半も出荷数量が少ない状況が続く見込み。北海道において、6月中旬以降の長雨により、播種の遅延等が生じたため、8月後半も出荷数量が少ない状況が続く見込み。

はくさい
 長野県において、7月中旬以降の高温、少雨により生育が低下し、小玉傾向となったため、7月下旬の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。長野県において、前月の高温、少雨の影響が残るため、8月前半も出荷数量が少ない状況が続く見込み。今後も高温、少雨傾向が続けば、8月後半も生育の低下により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。

キャベツ
 群馬県において、7月中旬以降の高温、少雨により生育が低下し、小玉傾向となったため、7月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。岩手県において、生育が平年並みであるものの、群馬県において、前月の高温、少雨の影響が残るため、8月前半も出荷数量が少ない状況が続く見込み。今後も高温、少雨傾向が続けば、8月後半も生育の低下により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。

ほうれん草
 群馬県、栃木県及び茨城県において、7月中旬以降の高温に伴う生育の低下により、細身での出荷となったため、7月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。群馬県、栃木県及び茨城県において、前月の高温の影響が残るため、8月前半も出荷数量が少ない状況が続く見込み。今後も高温傾向が続けば、8月後半も生育の低下により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。

レタス
 長野県において、7月中旬以降の高温、少雨により生育が低下し、小玉傾向となったこと等から、7月下旬の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。長野県において、前月の高温、少雨の影響が残るため、8月前半も出荷数量が少ない状況が続く見込み。今後も高温、少雨傾向が続けば、8月後半も生育の低下により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。

キュウリ
 岩手県及び秋田県において、6月中旬以降の日照不足に伴う肥大の遅れが生じたため、7月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。岩手県及び秋田県において、天候の回復に伴い、生育が回復傾向であるものの、福島県において、7月中旬以降の高温に伴う落花が発生。このため、8月前半も着果数量の減少により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。今後も高温傾向が続けば、8月後半も着果数量の減少により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。

ナス
 群馬県において、7月中旬以降の高温に伴い落花が発生したため、8月前半の出荷数量は、着果数量の減少により平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。今後も高温傾向が続けば、8月後半も着果数量の減少により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。

トマト
 青森県及び北海道での6月中旬以降の日照不足に加えて、福島県での7月中旬以降の高温に伴い、着色が遅延。このため、7月下旬の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。北海道及び福島県において、前月の着色遅延の影響が残るため、8月前半も出荷数量が少ない状況が続く見込み。青森県、北海道及び福島県において、7月上中旬の高温や日照不足に伴う落花が発生。このため、8月後半も着果数量の減少により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。

ピーマン
 岩手県において、6月中旬以降の日照不足に伴い肥大が遅延。また、茨城県において、7月中旬以降の高温・多照、少雨により、日焼け果が発生。このため、7月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。茨城県での日焼け果の発生に加えて、福島県での7月中旬以降の高温に伴う落花により、着果数量が減少。このため、8月前半も出荷数量が少ない状況が続く見込み。今後も高温等の傾向が続けば、8月後半も着果数量の減少により、出荷数量が少ない状況が続く見込み。

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