農水省は8日、国内で新たに36種類の未承認である遺伝子組換ペチュニアが日本国内で販売・流通していたとを発表した。これを受けて農水省および環境省は当該品種の販売者に対して、植付け前の苗や種子の回収と廃棄を指導している。また遺伝子組換えペチュニアが、他の野生植物に影響を与える可能性は低いと予想される。
同年5月に国内で未承認の遺伝子組換ペチュニア14種が販売流通していたことを受けて国内の種苗会社に対して所有するペチュニアについて自主検査を行うように指示してきた。820種に対する検査報告によれば、5月に発表した14種以外に更に36種類の未承認遺伝子組換ペチュニアがあることが分かった。
平成29年4月、フィンランド政府が遺伝子組換えペチュニア、9種を確認したとの公表を受けて調査を行ったところ、同年5月、日本においてもカルタヘナ法第4条に基づく、承認を受けていない遺伝子組換えペチュニア(14品種)が販売されていることを確認した。
これを受けて農水省は国内で販売されている1,400種類のペチュニアを販売する国内の種苗会社に対して自主検査を行うように指導をしてきた。8月には820種の検査結果が報告され、新たに36種の未承認遺伝子組換ペチュニアが販売流通していたことが明らかとなった。農水省と環境省は5月に見つかった14種に加え、36種も同様に回収と破棄の指導を行っている。
なお、これらペチュニアは、いずれも育成過程で遺伝子組換え技術を用いておらず、市販品種を交配して育成したものであるため、育成に用いた品種の中に遺伝子組換え体の品種が含まれていた可能性が高いと考えられる。
また、ペチュニアは南米原産の外来種であり、日本において交雑可能な近縁野生種の存在は知られておらず、人が作り出した環境に適応した作物であるため、雑草化して他の野生植物に影響を与える可能性は低いと考えられる。
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