農林水産省は6日、平成29年10月期の輸入小麦の政府売渡価格が決定したと発表した。発表によれば、1fあたり52,510円と前期と比べ3.6%上昇した。アメリカ、オーストラリア小麦生産地域の降水量が少なく、減収懸念により買付け価格が上昇したことなどが理由として挙げられる。
政府売渡価格とは政府が輸入した小麦を製粉会社等に販売する価格のことを指す。日本は小麦消費量の9割を輸入に頼っており、国内で安定流通するためにも政府が商社を通じて一括で輸入をし、製粉会社に販売している。従来は年間固定の政府売渡価格が組まれていたが、相場の変動などを加味して年2回の変動性となっている。
今回はアメリカ・オーストラリアにおいて、生育期の降水量が少なく減収懸念から買付け価格が上昇したこと、海上運賃が上昇したこと、為替が円安傾向で推移したことなどがあり、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(平成6年法律第113号)第42条第2項に基づき政府売渡価格が上昇した。
平成29年の4月期では1fあたり50,690円であったが、平成29年10月期は52,510円と約3.6%の上昇となった。