農水省は10日平成29年上半期(1-6月)の農林水産物・食品の輸出額を発表した。発表によれば上半期の輸出額は3,786億円で前年同期比では4.5%という結果になった。なおこのデータは速報値であり、今後財務省より確定値が報告され数値が変更される可能性はある。
国別に見ると1位は香港で約839.2億円、2位がアメリカで531.2億円、3位が中国499.1億円、4位が台湾で371.1億円、5位が韓国で286億円となり、アメリカを除き上位5カ国は周辺アジア圏の国となった。
品目別では、1位がアルコール飲料で263.4億円(内日本酒は86.4億円)、2位がソース混合調味料で139.8億円、3位が清涼飲料水で110.5億円であった。増加率が高かった品目では豚肉が57%、牛肉が42%、ぶどうが41%、いちごが56%、植木が48%増加となった(増加率はいずれも金額ベース)。
アジア圏でフルーツや植木が人気
海外、特にアジア圏の国では日本のフルーツが人気で、訪日客からもいちご狩り、ぶどう狩りなどのツアーも人気で、そのような人気が輸出金額の増加に繋がったと見られる。また中国では裕福層を中心に日本の植木が人気で、特に千葉県で生産される大型のイヌマキは現地から直接買い付けに来るファンもいるほどで1本に1000万円以上の値段がつくこともある。実際輸入額第3位である中国の主な輸入品目のうち植木が全体の3位を占める。
今後政府としては2019年までに農林水産物・食品の輸出額を1兆円まで伸ばすことを目標としていて、植木やフルーツなどが更に輸出量を増やすかもしれない。
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