カンタン注文で収穫したてのフルーツが農家から届く予約販売サイト。クラウドファンディング”CAMPFIRE”で始動

 ”日本の農業を通年で稼げる仕事にし、 これまで農業に携わってこなかった人でも新規参入しやすい産業にしたい”、 ”カンタンに注文できて、 農家から収穫したてのものを直接届けてもらいたい”。 この両方を可能にするサイトを立ち上げるためのプロジェクトが2019年5月~始動する。 クラウドファンディングページはこちら→ https://camp-fire.jp/projects/view/138974
 次世代における「農家と消費者の新たなつながり方」とは?これまでの農産物の流通方法では実現できなかったことーー採れたての果物が収穫したその日に、 農家から消費者のもとへ直接発送することが可能になる。欧米などではすでに広がりつつあるCSA(地域支援型農業)とは、 農家と消費者が互いに理解し合い、 協力し合う関係を築くこと。 予約前払い制度によって、 収穫期にしか収入が得られない農家を助け、 代わりにその日に採れた新鮮なものを優先的に買うことができる、 農家と消費者がwin-winな関係づくりを目指す。
 日本の農家の平均年齢は66.8歳。 その中で、 20~30代が占める割合はわずか数パーセントに過ぎない。 毎年多くの農家の方が高齢のため畑を手放し耕作放棄地となる土地が増えていくいっぽうで、 新たなに就農する人の数は高齢で引退する人数よりもかなり少なく、 このままいけば10年後には農業人口は半減、 20年後には現在の1割ほどまで減少するとも言われている。

 日本の農業を強くて稼げる仕事にしたい!という想いからこのたび取り組むことになったテーマが、 収入のある収穫期と収入の入らない農閑期などがある農業の季節性を緩やかにし、 農業を通年で稼げる仕事にできないだろうか?というもの。
 新たに農業を仕事にしたいと希望する人が少ない背景には、 「農業では十分な収入を得られないのではないか」、 「体力的に辛そう」といったイメージだけでなく、 通年で月給や年収を保証してくれる会社、 そのような求人募集が非常に少ないという社会・産業構造的な側面がある。
 その理由として、 農業には季節性があり、 芽吹きの季節から収穫までの”作業はあるが収入はまだ入ってこない時期”、 そして”完全に仕事がない”農閑期があることが大きな要因。 雪深い地域になると農閑期は5~6か月にも及ぶ。 それでは、 いくら農業法人を設立したとしても、 従業員を通年で雇い入れる事が困難になってしまう。

 そこで、 季節による収入の波を少しでも小さくできないか?と考えた結果、 通年で収穫物の予約を受付け、 旬の時期に採れたものを優先的に販売できるサイトを作ろうというアイデアに行き着いた。

現在、 65歳以上の高齢者が農業人口の約3分の2を占めているが、 これが意味しているのは、 多くの農家にとってウェブ上での情報発信やオンライン販売、 インターネット広告といった手法が普及するのはほぼ不可能だということ。 実際のところ、 インターネットやスマホの操作が身近な40代以下の農家であっても、 日本では個人・家族経営の農家が多く、 オンライン販売の複雑な手続きを農作業の片手間でこなすことは不可能に近いのが現状。
 そこで、 私たちが立ち上げる予約販売サイトでは、 地域の農家さんたちの農産物の代行販売も手がける。 そうすることによって、 生産に磨きをかけてきたものの独自の販路を持たなかった農家さんにもこのサイトを利用してもらえたらと考えてる。

 この”収穫前に予約注文をする”という発想は、 じつは一部の欧米などではCSA(地域支援型農業)の一環としてすでに広がりを見せている。 CSAとは、 農家と消費者が互いに理解し合い、 協力し合う関係によって成り立つ、 生産から消費までのシステムのこと。そこで大切なのは、 生産者だけではなく消費者にとってもメリットがあるという点です。
 現代の消費者にとって最も一般的となっている、 スーパーに並んでいる野菜や果物は、 農家で収穫されたあと卸し業者へ、 そして小売業者へと流通しており、 当然ながら収穫してから少なからず日数が経って消費者の元へ届く。
 これらの商品の中には、 流通するあいだに傷んでしまわないよう、 まだ成熟していない青い実の時に収穫してしまうものも多く含まれている。 完熟してしまうと日持ちがしなくなり、 消費者の手に届く頃には腐敗してしまう恐れがあるから。

 熟す前に収穫したものは、 成熟まで樹から養分をたくわえて成熟した実と比べ、 甘みや養分・水分量などは比べ物にならないほど差があるが、 多くの消費者はどれがそうなのか分からない、 また、 どのくらい違うのか知らないのが現状。 その結果、 産地の人にとっては“あたりまえ”の、 味や果汁がギュッと詰まった“本当の”味を、 産地以外の消費者は食べたことがない、 知らない、 というの状態が広まってきたと言えるでしょう。

新しい予約販売サイトでは、 旬の時期に完熟したフルーツを採れたその日、 または1~2日以内に農家から発送しお客様に届け。 これまでは産地でしか出会えなかった”本物の”味を自宅にいながら味わうことができる。 そしてそれは、 農家がずっと心の奥で密かに願っていた想い、 「採れたての味、 びっくりするほど美味しいんだぞ」、 「できればこの“本物の”味を、 産地以外の人にも食べてもらえたらなぁ」という想いを叶えることでもある。